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「ナトコ映画」をもうひとくさり。 [「動画」の自分史]

動画の自分史-4

「ナトコ映画」をもうひとくさり。  

P1030262-b.JPG
●16ミリ映画のフィルム。左が漫画など10分程度のリールで直径は12cm。 

  前(3/7)に「動画の自分史-2」にナトコ映画のことを書きましたが、ナトコ映画会ではGHQ (連合国軍最高司令官総司令部)で製作されたアメリカの紹介や民主主義啓発映画だけを上映するのではなく、戦後、日本で製作された16ミリ映画もいっしょに上映していたようです。つまり、映画が新しい社会意識や生活向上の知識を高めるために大変有効な手段だということを学んだ日本の行政や教育機関が、ナトコ映画会で国産の16ミリ文化映画や教育映画をいっしょに上映することを考えついたらしいのです。その中で「腰の曲がる話」(1950/S25)という映画がありました。内容は全く覚えていませんが、題名が面白かったのでタイトルだけ覚えています。

  また、影絵タッチの「かかし」という国産アニメーションがありました。アニメーションは「漫画」と呼ばれていましたが、漫画は他の映画よりもフイルムの巻きが小さいので、子供たちは映写機に小巻きのフイルムが掛けられると「あ、漫画だ、漫画だ」と騒いで大喜びしました。「かかし」はちょうどその映画を見た頃、シナリオが国語の教科書に載っていました。映画のシーンが端的な言葉で表現されていて、自分が見た映画の場面をはっきりと思い浮かべることが出来ました。それで、「ああ、映画の元になるシナリオはこんな形で書かれているのか」と、大変興味を覚えました。

  さて、村で最大の娯楽であった映画会は、それからもたびたび小学校の体育館で開催されるのですが、暗幕が常設されていないため開催は夜に限定されていました。映写機は卓球台の上に。スクリーンはシーツのような薄い白布を継ぎ合わせたもので、張りを持たせるために下に鉄パイプを渡して重石にしてありました。

 上映プログラムは次第に娯楽性を帯び、長谷川一夫、エンタツ/アチャコ、堺駿二、嵐寛寿郎、美空ひばりなどが活躍する「時代劇」のシリーズや、三益愛子のいわゆる「母もの」と呼ばれるシリーズなども上映されました。ただ、これらの上映がナトコ映画会として行われたものか、別途に開催されたものかは区別がつきません。1953(S28)年公開で、当時話題の「君の名は」も、このような上映会で大人といっしょに見たのですが、調べてみるとナトコ映画はその前年で収束したということなので、この「君の名は」は長岡の映画館による有料の出張映画会だったのかも知れません。同様に「銭形平次」や「鞍馬天狗」も、35ミリによる有料の上映会だったのかもしれません。

 いずれにしても各地で展開された16ミリ映画会は、ナトコ映画会終了後もその映写機を流用する形でそのまま、娯楽の乏しい全国各地で受け入れられていったようです。映画会では、子供たちの座る場所は大人より前の方とみんなが認めていました。会場は大変な混雑をきたしていたこともあり、ふざけも手伝って、スクリーンの裏側に仰向けに寝転んで、逆に映る映像を見て大喜びしたりしていました。

 それにしても、映画はどうしてこんなに楽しいのだろう。写真が動くカラクリを知りたい。もっとたくさん映画を観てみたい。私は、ますます高まっていく映画に対する好奇心を抑えることができませんでした。


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sig

sazanさん、furukabaさん。niceありがとうございます。
by sig (2008-03-19 15:34) 

kemm

自分史、まだまだ続きますね。
sigさんの記憶力と意欲にただただ感嘆しております。
とても真似はできませんが、楽しく読ませてもらっています。
by kemm (2008-03-20 09:33) 

sig

kemmさん、いつもありがとうございます。
ソネフォトの方でもお世話になっています。
このブログは自分史ですが、「戦後・昭和」の経験は多くの人たちに共通なところがあると思われますので、それを残しておこうと思って書いています。大体、小学生の頃は書き終わりましたので、これからは中学生時代を書きたいと思います。また、遊びに来てください。
by sig (2008-03-20 19:32) 

春urara

sigさんのブログへ、案内により初めてお伺いしました~(^^♪
sigさんの基本となっていることの、ほんの少しを垣間見させていただいた感じです!
今、かかれている時代は、少し前にヒットしていた「三丁目の夕日」そのものの時代の感じがします。この頃は、子供には、活き活きした感動が常にあったのですよねー!!
そして、「クロユリの歌」をよくご存じだったことが、見えてきましたでーす(^^)v
もっと、寄りたいのですが、こんどゆっくりお邪魔しますね♪


by 春urara (2008-07-12 15:20) 

sig

kontentenさん、ご来館ありがとうございます。
by sig (2008-07-12 20:26) 

sig

春uraraさん、早速のご来館ありがとうございます。
ここで昔の思い出をたぐり寄せています。
どうぞまた遊びに来てください。
by sig (2008-07-12 20:32) 

sig

森田惠子さん、こんにちは。ご来館ありがとうございます。
by sig (2013-04-23 11:27) 

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